栃木 黒磯温泉  かんすい苑 覚楽 (2008年2月泊)

2008年2月初めの金曜泊で、栃木県黒磯温泉のかんすい苑覚楽に行ってきました。
ここは、ネット上でおつきあいのあるポルポさんの掲示板で、hideさんがおススメしてくださった宿で、
同じくおつきあいのあるりんくさんも、ブログで紹介されています。
今回の宿泊先を選ぶ際に宿のサイトをチェックしたところ、期間限定のプランがあるのを発見し
そういった割引系に弱い私は、迷わず飛び付いたのでした(^^)ゞ
本来は部屋のタイプにより、宿泊料金も13,000円台〜26,000円台まで幅がありますが
私達はその期間限定のプランで12,000円台での宿泊となり、よりお得感の増す滞在となりました。

<宿泊プランなど>
宿のサイトを見て、直接電話にて申し込み
部屋タイプ:プランではおまかせ  ※実際の宿泊時は本館のトイレ付 和室10畳でした
プラン名:創立40周年記念 新春プラン (ワンドリンク付)
宿泊料金:2名1室泊で一人当たり12,600円+入湯税150円=12,750円 
      2人合計で25,500円でした。
IN/OUT:15時チェックイン10時アウト

昨年6月に那須に来た際と同様に、
今回もJRを利用しての訪問となりました。
宿最寄の黒磯駅から送迎がお願いできます。

チェックインは15時からですが、
電話での予約の際に送迎をお願いしたところ
「黒磯駅に着いてからお電話ください。
14時から可能です。」とのことだったので
私達は14時過ぎの電車で黒磯駅に到着。
コンビニでお茶などの買い物をすませたあと
宿に電話でお迎えをお願いしました。
5分ほど待つと、覚楽のマイクロバスの姿が見えたので
乗り込み、宿には14時半ちょっと過ぎに到着しました。
笑顔あふれる運転手さんでした。

門構えが立派です。翌朝撮ったものなので開いていますが
到着時は門は閉まっていて、くぐり戸を通る趣向でした。
門からのアプローチ。それほど広い空間ではありませんが
流れに灯篭や庭木が配置され、趣があります。


右手ガラス張りの部分がラウンジで、そこからも
このように整えられた庭を眺めることができます。
ラウンジからガラス越しに撮影。
枯山水のように箒の目が立っていました。
民家などは目に入りにくいようになっています。

時間的に私達が1番乗りのようでしたが
気持ちよく迎えていただきました。

フロントで宿帳の記入をした後、ラウンジに座って
ウエルカムドリンクの抹茶をいただきます。
お茶請けは濡れ花豆。
お茶をいただいている際に、
着物姿の女将さんが挨拶にみえました。
その後、仲居さんに私の荷物を持ってもらって
お部屋へと案内されました。

さきほどお茶をいただいたラウンジを
吹き抜け上部から眺めることができます。
大きな窓から西日が差して、明るい雰囲気ですね。
案内によると、全24室のようです。この規模の割に、
湯上り処や談話室などのパブリックスペースが
整っていて、充実したサービスを受けることができました。



お部屋は本館2階の215無礙(むげ)でした。
こちらは、宿のサイトの本館客室例として紹介されている
お部屋です。
和室10畳+広縁スペースで、2人には十分な広さ。

電気式ポットのとなりには、追加するための水もありました。
掃除も問題なく、気持ちよく過ごせます。
そうそう、ここの座椅子は座布団がずるずると滑らず
使いやすいものでしたよ。



お迎え菓子はお饅頭。私はいただきませんでしたが、
のっぽさんによるとまずまずの味だったそうです。
お絞りも用意されていました。

広縁の端に姿見があり、その下に鍵式の金庫があります。

2階のお部屋ですが、広縁部分からは窓の外に設けられた
石庭と、そのむこうに那珂川の河川敷(たぶん)が見えます。
(川自体は見えません)
座卓に座った状態の目線で正面の眺望はこんなカンジです。
写真ではわかりにくいですが、遠くには雪化粧した山並みが
見えました。

タオル類は一枚ずつ(浴用タオルは大浴場にもあり)。
のっぽさんにはキングサイズの浴衣を用意して頂きました。
浴衣は襟元が縁取りされているしっかりした生地で
質の良さを感じましたが、ちょっと残念だったのは
女性用の帯にしみがあったこと(そのまま使っちゃいましたが)。
女性用と男性用のスリッパが別なのは初めてかも。
りんくさんのレポートで男女別なのは知っていたのですが、
なんと男性用でさらに大きい足用があり
のっぽさんにはそれを持ってきていただきました。
大きくて快適だったそうです(^^)

部屋の入り口手前に洗面台があります。ドライヤーも完備。
男性用の整髪料3点セットのみで、女性用の化粧品類は
ありません。ペーパータオルがありました。
トイレはウォシュレット。
洗面台やトイレの設備は手を入れたのでしょうか、
わりと新しいもののようでした。

冷蔵庫の上にある箱にはコットンと麺棒、
カゴの中には胃薬が入っていました。
胃薬は翌日のバイキングに備えて、いただいて帰りました。
冷蔵庫は自動課金式で、持ち込んだものを入れるスペースは
あまりないようです。
右下のペットボトルのアルカリイオン水はサービスでした。


さて、お部屋の写真も撮ったところで、混まないうちにお風呂へ行きましょう!そのほうが写真も撮りやすいし。。。(^^)


大浴場方面へとむかうと、正面の赤い暖簾が女性用です。
24時間入浴可能で、男女の入れ替えはありません。
唐傘の下の縁台や、(この写真ではわかりませんが)
左手には雛人形が飾られていたりと、
雰囲気づくりにも力を入れているようです。
湯上り処もあり、私もお風呂上りに毎回利用しました。
PM2:30〜7:00、AM6:30〜9:00との案内がありますが
それ以外の時間にも、冷水もどくだみ健康茶もありました。
どくだみ健康茶(ホット)は予想外に飲みやすい味でしたよ。
自動販売機は、500mlのお茶で180円です。

女性用の脱衣所。手前左手はスリッパの殺菌ボックス。
マッサージチェアもありました。
脱衣カゴの数はかなりありますし、スペースも十分です。
この宿の規模にしては、広くて使いやすいと思います。

洗面台は3つ。
(たしか)コーセーの化粧水&乳液がありました。
洗面台とは別に椅子が3つあり、ドライヤーは2つありました。
ちょっと小学校風?な体重計と、足踏み用の青竹も(笑)。

大浴場には浴用タオルが用意されています。
「午後2時〜10時まで」となっていましたが
私が夜11時過ぎに行った際にもまだありました。

鍵付きロッカーもあり、安全でいいですね。



シャワー付きカランは8つあり、宿の規模としては十分。
シャンプー類はコーセーのものと、お茶系の2種類が
ありました。
ハーブスチームバスもあります。
普通のサウナはちょっと苦手なんですが、
こういうミスト系サウナは暑すぎなくていいですね。
ちなみにこの日のハーブは「ミント」とのことでしたが
私は・・・「ん?ヨモギ?」と一瞬思いました(笑)



内風呂は、縁が木造で内部は石(だったと思います)。
L字型で、10人以上は入れる大きさがあります。
上の写真の窓の外が露天風呂なので
今回のような寒い季節にはありがたい近さでした。
あまり温泉らしさを感じるお湯ではありませんが
塩素臭などはなく、窓が大きくて明るい雰囲気のなかで
気持ちよく入れます。

こちらのお風呂ではL字型の浴槽の2箇所に
ジャグジーがあって勢いよく水流が出ています。
なので、けっこう激しく「ぼこぼこ」という音がしていました。
個人的には、もう少し静かな中で、流れる水の音を楽しみながら
お風呂に入れるほうが好きですが、人それぞれ好みは違いますからね。



露天風呂は3〜4人ぐらい入れるかな。
木造の浴槽だったと思います。
やはりこちらにもジャグジーが付いていました。

上の写真は、入浴時目線のつもりで撮ったのですが
お風呂に入る前に、手前側から急いで撮ったので
あまりよく撮れていません(汗)。

屋根や壁はありますが、それほど閉塞感はなく
この日は冬晴れの青い空を眺めながら
ちょうど適温のお湯を楽しむことができました。
(写真では、青い空の色が飛んでしまっていますが・・・)

ここからは、男性用の大浴場の紹介です。
こちらは緑の暖簾です。
洗面台は女性用と同じく3つありますが、
椅子スペースは2つ。

脱衣所。女性用と同様に十分な広さがあります。
マッサージチェアと青竹、浴用タオルと鍵付きロッカーもあり
女性用と同じく充実した設備です。

女性用と同じL字型の浴槽です。
もちろんハーブスチームバスもあります。
その外が露天風呂です。

カランの数は、もしかすると女性よりも少なめかも。
シャンプー類は一緒のようでした。
大きな窓がたくさんあり、日差しが入ってきて明るいです。

内風呂からの入力時目線。
なかなかの開放感です。木の窓枠がいですよね。
シャンプー類は女性用と一緒ですが、シェービングフォームは
こちらだけにありました。軽石もあります。



男性用の露天も、3〜4人ぐらい入れる大きさで
桧造の浴槽だそうです(女性用もそうなのでしょうね)。
こちらはジャグジーではなかったとか。
(単にスイッチが入っていなかったのかも)

上の写真は、入浴時目線。
こちらの写真では、冬晴れの青空がおわかりいただけるかと
思います。

温泉成分分析表の抜粋。

源泉の温度が低いため加温していますし、
循環もしているようですが
なかなかいいお風呂でしたよ。


この覚楽では、館内のいろいろなコーナーが充実していたので、ちょっとご紹介しますね。

大浴場を出たところの階段を上っていくと
途中の踊り場にあるスペース。
民芸調のタンスやアンティーク風のランプがいい感じです。
本館2階にある琴の演奏場所。
夕方から夕食前まで、こちらで生演奏が行われていて
優雅な琴の調べを楽しむことができました。


この3枚は、1階ラウンジ脇にある談話室の写真です。

左上の写真:
こちらにはノートPCがあり、自由に利用できます。

上の写真:
子供用の絵本や、小説などもそろえられていました。

左の写真:
入り口脇のテーブルにはコーヒーの入ったポットが置かれ
自由にいただくことができました(ミルクや砂糖もあり)。
(コーヒーのサービスはPM3:00〜8:00だそうです。)


左の写真:
談話室の隣には、小さいギャラリーがあり、
絵や木彫の加工品などを展示・販売していました。

上の写真:
おみやげ処もなかなか充実した品揃え。


左の写真:
本館の階段の踊り場にある飾り棚。

下の写真:
こちらも本館2階の廊下の一角です。
この時期は、館内の各所にお雛様を飾っているようでした。


夕食の開始時間は、18時・18時半・19時から選べたと思います。私達は18時半からでお願いしました。
私達の今回のプランは会場食でしたが、時間のちょっと前になると、仲居さんがお部屋まで声をかけにきてくれました。
電話ですませる宿が多いと思いますが、お部屋食でもないのにわざわざ来てくださったのは初めてかも。。。

お得プランでしたので、てっきり大人数の食事場所かと思っていましたが、なんと個室食事処でした♪
これは嬉しいサプライズ。
壁はかなり薄く隣の声も筒抜けでしたが、それでも他のお客様の視線が気にならない個室は落ち着きますし、
写真撮影時も気をつかわずにすむので、よかったです(^^)

私達が今回案内されたのは、「はぎ」という食事処でした。
中は3畳ほどの空間ですので、お二人様用だと思います。
最初から、座布団2枚で座椅子風になっていました。
掘り炬燵の足元はホットカーペットで快適でした。
今回のプランはワンドリンク付きなので、ウーロン茶を注文。

食前酒は白ワイン。
右上:えび芋豆腐
(添えられた菜の花の歯ごたえを残した茹で加減が絶妙)
左上:サーモンの大根巻きの酢の物
(周りのゼリー状のものがお酢の味。
こちらも巻かれた中の野菜やワカメがとてもおいしい。
彩りもよく、私の中ではかなり評価の高い一品でした)
左下:湯葉のあんかけ
(舌触りのよい湯葉。口の中に大豆の香りが広がります)

食事開始10分後ぐらいに運ばれてきたお造りなど。

右:お造り(カンパチ・マグロ・サーモン)
(実はサーモンはあまり好きではないのですが、
 これは新鮮でコリコリしていて美味しかった!)
左:湯葉まんじゅう
(と仲居さんは言っていましたが、そばまんじゅうでは?
 えーっとあまり記憶がありません^^;)

那須牛のすき焼き。
もちろんお肉もおいしかったですが・・・
この卵がスゴイ!!箸で黄身だけつまんでもくずれないほど
しっかりしていておいしい卵でした♪

食事開始30分後ぐらいに運ばれてきた焼き物。

鰆の上に載っているのは、メレンゲ+ジャガイモ+ウニかな?
(あくまで私の予想なので違うかも)
松の実も入っていて、それも香ばしかったです。

添えられた菊花かぶもちょうどよいお酢加減で
箸休めにぴったりのさっぱりとした一品でした。

器も素敵です。

手前:こんにゃくそば
(こんにゃくそばというからには、蕎麦粉にこんにゃくが
 練りこんであるのかしら?
 そう言われればちょっとつるつる度が強いような気も・・・?
 喉越しがよく、茹で立てでおいしかったです。)

奥:揚げ物5種(カニしんじょう、ウド、ふきのとう、
白魚磯辺巻き、こごみ)
(熱々。ウドは最初何かわからず仲居さんに尋ねました。
 ちょっとセロリのような風味です。
 ふきのとうは一足早い春の香りを楽しめました。)

おそばを食べ終わってから、ご飯を運んでいただきました。

左:大豆ご飯(節分が近いからだそうです)
(初めて大豆の炊き込みご飯を食べましたが、
 これが香ばしくてなかなか美味!
 節分にちなんで、とのことで季節感もあります)

手前:漬物
(ヤングコーンやカリフラワーなどの変り種もあり
 これがまたおいしい。一味変わった漬物を楽しめました。)

右:あさりの味噌汁
(身のふっくらとしたあさりでした)

上:デザート(梅ゼリー、だいだいゼリー、リンゴ煮)
(梅ゼリーはちょっと塩のきいた和風の味、
手作り感のあるデザートでした)

最後にデザートを持ってきた後、ほうじ茶を淹れてくれます。
私としては、とても満足のいく食事でした。
この宿泊料金(12,000円台)では、非常にレベルの高い内容だったと思います。
手も込んでいましたし、特に卵や野菜などに素材の良さが感じられました。
のっぽさんには、ボリューム的にちょっと足りないかも?
私が食べ切れなかった大豆ご飯を半分あげてちょうどよいぐらいでした。お願いすれば、お代わりもできたのかな?

食事から戻るとお布団が敷いてありました。
掛け布団は羽毛です。
マットレスは無くて、敷布団一枚でした。
私達夫婦は、普段も布団なので
あまり問題ありませんでしたが。

泊まった日がたまたま寒い日だったせいもありますが
部屋の暖房と広縁部分のエアコンを両方つけても
なんとなく底冷えがしましたので
夜も暖房を付けっぱなしで寝ました。

そういえば
お風呂へとむかう1階の廊下も寒かったんですよね。。。

朝食は、他のグループの方たちと一緒(私達を含めて十数人)の会場でいただきました。
最近増えてきた、畳のお部屋にテーブル+椅子スタイル。このほうが正座よりも楽で好きです。
7時半・8時・8時半から開始時間が選べたような気がします。私達は8時でお願いしました。
朝ごはんも、身体によさそうな野菜中心の薄味のおかずが並んで、私にはちょうどよく、おいしくいただきました。
右上の固形燃料モノは、手作り豆腐でした。これはおいしかったけど、個人的にはちょっと豆腐の量が多かったかな・・・

ラウンジでコーヒーのサービスがありますので、
朝食後にいただきました。

その際、黒磯駅までの送りの依頼をし、
10時にマイクロバスで送っていただきました。
行きも帰りも私達夫婦しかいませんでしたので
皆さん、車でお見えになるんですね。


今回の覚楽は、40周年記念の限定プランだったため12,000円台の料金で泊まることができ、
その値段でいいの?というぐらい満足感のある滞在になりました。
館内の設備やサービスなどは、もう少し高価格帯の宿に見られるレベルのような気がします。
もちろんもっと高価格のお部屋もあるので、好みに応じて選ぶことができますが
私達の泊まった本館でも、お風呂などのパブリック部分のサービスは一緒ですので、お得感があると思います。
あまりグルメではない私達ですが、お食事の質の高さ、特に素材のよさと手を抜かない姿勢が感じられました。
今まで行った1万円台前半の料金の宿の中では、1位かな?という気がする宿となりましたよ。

今回のこのレポート作成にあたり、覚楽のサイトを確認していましたら
2008/2/7からブログが始まっていました。
そこの記事のなかで、旅館のアイドル犬モモちゃんとスタッフの愛犬なっちゃんが紹介されていました。
行く前にわかっていれば、犬好き夫婦の私達は必ず会いにいったのに・・・残念です。。。
次に行くことがあったら、モモちゃんとなっちゃん、会いに行くからね〜


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